♯7 FINCA VILLA TRIUNFO H1 Red Honey

生産地 アラフエラ州 カニュエラ・デ・ナランホ
注意事項 こちらは事前予約制買い付けサービス
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精製 レッドハニー
標高 1,500m
品種 H1(サチモール×ルメスーダン)
クロップ年 22/23クロップ
生産者 Villa Triunfo農園の生産者さん
乾燥 アフリカンベッド
サイズ 15up
栽培・農薬の使用 シェードグロウン

INFORMATION

  • 梱包:30kg+グレインプロorバキュームパック
  • フレーバーノート:honey, floral, apple, longafter,round MF

AREA NOTE

ウエストバレーは首都のサンホセから車で1時間ほどの場所に位置しており、アクセスの良いエリアです。ウエストバレーの主要都市であるナランホはもともと、オレンジの木がこの地域に多く植えられており、ロス ナランホス(オレンジの木立)として知られていたのがナランホの名前の由来であり、昔から農業が盛んな地域です。水捌けがよく、イオン交換性の高い火山性の土壌に恵まれた土地で、寒暖の差がしっかりとある冷涼な天候によって、高品質なコーヒーを栽培するための条件が整っています。


BUYER COMMENTS

Villa Triunfo農園からは3ロットご案内しておりますが、どの商品も使用しているのは生産者さんがイーコムと協力して、長引く長雨や乾燥に対応するために植え替えを進めたハイブリッド品種。このロットは滑らかなハニーらしい舌触り、クッキーのような強い甘味が印象的です。コーヒーの世界では2050年問題と言われていますが、すでに気候変動の影響は各生産国で少しづつ広がっている。それに対応しようと努力する、生産国の取り組みを考えて頂くきっかけになればと思い、この農園のロットを選びました。



ご予約数量に応じてのお値引きがあります

※オプションとして+70円(税抜)/kgにてバキュームパックでのパッキングが可能です。備考欄にてご依頼ください。


STORY

農園と生産者

2004年に設立されたVilla Triunfo農園。元は酪農をメインとしたビジネスをしていたそうです。しかし、酪農ビジネスでは、当初期待していた収入を得ることが難しく、方向転換を余儀なくされます。そこで、目をつけたのがコーヒーでした。栽培地を少しずつ広げ、約20haまで拡大していきます。栽培には、酪農をやっていた時の技術を活用。カバークロップ(土壌を直射日光から防ぐ植物)を利用し、土壌を直射日光から守ることで、土壌の健康を良い状態で維持します。緑あふれる農園は非常に美しく、昆虫や微生物の楽園にもなっていました。しかしながら農園主は高齢の為引退。次の担い手がおらず、農園は耕作放棄地になってしまう危機を迎えます。そこで、輸出会社イーコムは現地に農業技師を含む複数のスタッフを派遣。農園の運営や維持管理、また農園の緑化に注力していきました。マメ科の木をシェードツリーに使用し、強い日差しからコーヒーを守りながら育てるコーヒーは、しっかりとした光沢のある葉付きで、気持ちよく光合成ができているなーと感じるほど健康的です。


品種と精選方法

H1は、サチモールとルメスーダンを掛け合わせた研究品種で、別名セントロアメリカーノとも呼ばれています。栽培適応範囲が標高900m~1,600mと広いこと、矮小種でさび病耐性がある為、管理や収穫がしやすく広くコスタリカで育てられている品種です。柑橘系のフレーバーが出やすいのも特徴で、レッドハニーやナチュラル、アナエロビックなど様々な精製に対応すると言われいています。
このH1のチェリーを手摘みで完熟したものだけを摘んでいき、トレスリオスにあるパタリージョウェットミルへ運搬されます。フローター選別にかけられた後、チェリーはパルパーにかけられ果肉を除去されます。この後アフリカンベッドにミューシレージが付着したままの状態でアフリカンベッドに展開され、水分値が10.5%になるまで8日~10日間かけて乾燥が行われます。ハニーの乾燥のポイントは棚に広げる前の下準備。パーチメントの大きさによってミューシレージの付着の具合も異なり、乾燥のスピードに差が大きく出てしまうため、SMSプログラム下のコーヒーはパルピング後、パーチメントの大きさごとにサイズ分けが行われます。こうしてサイズ分けされたことにより均一に乾燥が進み、乾燥不十分による品質の低下を防止しています。


イーコム サスティナブル・マネジメント・システム(SMS)

SMSとは輸出会社イーコムがコーヒー産地で展開しているプログラム及び独自認証システムです。世界のコーヒー消費量は年々増加する中で、気候変動による減産の可能性など、近い将来、原料確保が困難になると想定されています。SMSでは、生産者さんへの農業支援や融資、認証取得などの様々な支援を通し、品質・生産性の向上を図り、持続的なコーヒー生産を実現させるための取り組みを行っています。

コスタリカにおいては農家さん達は後述する2つの大きな問題に直面しています。①生産者の高齢化と若者の農業離れ、②気候変動による生産性の低下。これらの問題は零細農家さんが多いコスタリカでは、自分たちの力だけは解決することが容易ではありません。この問題を企業(イーコム)が入ることで、持続可能なコーヒー生産を次のように支援しています。

①生産者の高齢化と若者の農業離れに対しては、担い手不足、人手不足で運営が困難になってしまった農園を10-15年後に農園主に返還することを約束の上借り上げ、元の農園主さんと一緒に農園の運営を行っています。SMSの力を使って労働力を確保するとともに時間をかけて農園のリノベーションを進めていきます。もちろん生産や運営については、元の農園主さんの判断が最優先とされており、イーコムが管理している間も農園主さんは意思決定することが可能です。

②気候変動による生産性の低下に対しては、世界中の生産地と提携をしているイーコムの情報のネットワークを利用し、その土地にあった栽培方法を、気象データ・土壌データ・品種をもとに、それぞれの農園に提案。化学肥料に頼るのではなく、土壌の力、品種の力・管理の徹底によって生産量を高めています。導入の際には農業技師を実地に派遣し、栽培方法や品種に関するトレーニングを農園主やそこで働くスタッフに対して行っています。

さらに、このプログラムによって安定的な生産ができるようになった農園は、品質向上をさらに発展させ、スペシャルティコーヒー市場を目指すことも可能です。今回紹介するラインナップは全て、イーコムの支援により立ち直り、次のステップとして高品質なコーヒー生産に取り組んだ、農家さん達が未来へ思いを馳せた豆なのです。

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