タンザニアのコーヒー生産
タンザニアでコーヒーが育まれてきた歴史は、約300年前にさかのぼります。北西部のブコバ地区に暮らすハヤ族がコーヒーを持ち込んだのが始まりとされ、当時は飲みものとしてではなく、宗教儀式や大切な文化的行事の中で用いられていました。その後、1890年ごろになるとコーヒーは商業的に扱われるようになり、キリマンジャロのふもとから南部へと、少しずつ栽培地が広がっていきます。植民地時代の栽培奨励や、独立後の制度づくりなど、さまざまな変化を経ながら、タンザニアのコーヒーは今のかたちへとつながってきました。
タンザニアはアフリカ東部に位置し、ケニアやウガンダといった有数のコーヒー生産国に隣接しています。国民の約85%が農業に関わっているともいわれる農業の国で、そのなかでもコーヒーは、暮らしを支える大切な輸出産品のひとつとなっています。
現在は、政府機関であるTCB(Tanzania Coffee Board)が流通を支えています。収穫期は7月から12月ごろ。タンザニアでは、およそ人口の6〜7%がコーヒー栽培によって生計を立てているといわれています。その多くは、1ヘクタールにも満たない小さな農地でコーヒーを育てる農家の人たちです。1軒あたりのコーヒーの木は約380〜2,000本ほど。生産量の約9割は、こうした小規模農家によって支えられています。
