「モカ・マタリ」の産地
バニーマタルは世界的に知られる伝説的な名称「モカ・マタリ」の産地として知られています。近年では、その高い名声から他地域で生産されたコーヒーにまで「マタリ」の名が用いられることがありますが、本来この呼称は、バニーマタルで育まれたコーヒーだけに与えられるものです。火山性土壌と乾燥した気候、山の斜面に連なる段々畑。こうした厳しくも恵まれた自然環境が重なり合うことで、凝縮した甘さと、スパイスやドライフルーツを思わせる奥行きのある風味が生まれます。生産量は決して多くありませんが、何世代にもわたって受け継がれてきた農家の知恵と手仕事が、この土地ならではの個性と豊かな表現力を持つコーヒーを育ててきました。バニーマタルのコーヒーは、イエメンコーヒーの歴史と真正性を今に伝える、象徴的な存在です。
