グアテマラ国境に接するチアパス州
メキシコにおけるコーヒー栽培の歴史は、19世紀初頭にさかのぼります。当時はヨーロッパ向け輸出を中心としたプランテーション栽培が主流でした。
20世紀以降は、小規模農家による栽培が一般化し、現在では小規模農家さんを中心とした栽培形態が主流です。また、生産組合を通じた品質管理や認証取得も進んでいます。
その中でも、メキシコ南部のチアパス州は、太平洋に面しグアテマラとの国境に接する地域で、コーヒー栽培が盛んです。豊かな自然環境に恵まれ、特にオーガニック栽培が盛んなことで知られています。
また、マヤ系やズトゥル族など先住民の人口が多く、スペイン語に加え先住民の言語も広く話されています。
一方で、メキシコ国家開発計画で開発の重要性が掲げられるものの、中央政府の支援が十分に行き届かない実態もあり、チアパス州は国内でも貧困率の高い州の一つです。そのため、同州の生産者団体では、フェアトレードの推進が積極的に行われています。
