多民族国家パプアニューギニア
パプアニューギニアの年間コーヒー生産量は約40万トン(2024年:世界25位)で、主な生産地はモロべ州、イーストハイランド州、チンブ州、ジワカ州、ウェストハイランド州です。
全体の約80%は小規模農園によって生産されており、残り20%を中・大規模農園が担っています。コーヒーは同国における主要な輸出品目の一つで、最大の輸出品であるコプラ(パーム油の原料)に次ぎ、バニラと並んで重要な農産物です。
20世紀初頭まで未開の地と呼ばれてきたパプアニューギニアは、民族が800以上いる多民族であり、部族間闘争が現在でも続いています。そのため、たとえ小規模農園であったとしても、部族間における力の上下によりピッカーとして雇われる側と、管理としてマネジメントする側に分かれるなど、社会構造が複雑です。