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パプアニューギニア ジワカ ウィルトン農園 トンガップさん ウォッシュ A

ほっと一息リフレッシュできる風味〇 おすすめ焙煎度は、中煎りから深煎り。

精製 ウォッシュ
標高 1,600m
品種 アルーシャ、ティピカ、ブルボン、カツーラ
入港月 2025年9月
乾燥 天日乾燥
規格 A
栽培・農薬の使用 栽培期間中、農薬、化学肥料不使用
梱包 30kg麻袋+グレインプロ
商品管理番号 UA28-250
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生産国:パプアニューギニア

生産地:ジワカ ミンジ町 トンビル村

生産者:ウィリアム トンガップさん

生産地概要:パプアニューギニア・ジワカ州は、標高1,600〜2,000mの霧に包まれた高地に位置し、火山性の肥沃な土壌と理想的な気候条件を備えたコーヒー栽培に最適なエリアです。

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精製方法:ウォッシュ

水分値:11.1%

欠点率:3%(9g/300g)

豆色:グリーン

スクリーン:Sc17以上:60.0%、Sc16:27.0%、Sc15:7.5%、Sc15未満:5.5%

  • おすすめ焙煎度 :ハイ~フレンチ
  • フレーバーノート:brown sugar, nuts, citric, chocolate, toast, ceder

Light Roast(浅煎り)
ナッツ系のフレーバーと、黒糖のような甘味があります。優しいシトリックな酸味も感じます。

Medium Roast(中煎り)
ボディが増して、トーストやダークチョコレートなどの風味が出てきます。コクのある一杯に仕上がります。

Dark Roast(深煎り)
甘味に続いて、シダー(杉)のような華やかなさが鼻に抜けていきます。澄んだ後味が印象的です。

中深煎りから深煎り向きのコーヒーです。シティロースト以上に焙煎することで、甘味とボディがぐんと増していきます。苦みも心地よい印象の苦みで、シダー(杉)のような爽やかで落ち着く香りも特徴です。ほっと一息つきたいシーンにぴったりのコーヒーです。

生豆の状態では軽度の虫食い豆が少々混入しています。大きく味わいへ影響を及ぼすほどではありませんが、気になる方はハンドピックで取り除いてください。

多民族国家パプアニューギニア

パプアニューギニアの年間コーヒー生産量は約40万トン(2024年:世界25位)で、主な生産地はモロべ州、イーストハイランド州、チンブ州、ジワカ州、ウェストハイランド州です。 全体の約80%は小規模農園によって生産されており、残り20%を中・大規模農園が担っています。コーヒーは同国における主要な輸出品目の一つで、最大の輸出品であるコプラ(パーム油の原料)に次ぎ、バニラと並んで重要な農産物です。

20世紀初頭まで未開の地と呼ばれてきたパプアニューギニアは、民族が800以上いる多民族であり、部族間闘争が現在でも続いています。そのため、たとえ小規模農園であったとしても、部族間における力の上下によりピッカーとして雇われる側と、管理としてマネジメントする側に分かれるなど、社会構造が複雑です。



また、パプアニューギニアではコーヒーがすぐ現金化できる作物であるため、輸送時の盗難が大きな課題です。トラックをわざとパンクさせ、故障に見せかけた隙に荷を奪うなどの事例が日常的に起きるため、輸出各社は厳重なセキュリティ体制を敷いています。それでも被害が発生することは少なくありません。

こうした環境下でコーヒーの輸出を支える輸出会社は、長年現地に根を下ろし、暗黙のルールを理解しながら秩序を築いてきました。現在のコーヒー流通は、こうした企業や関係者の努力によって成り立っており、生産者さんだけでなく、サプライチェーンに携わるキーパーソンにも光を当て、彼からの努力を知っていただく機会になればと思います。



地域発展に尽力するトンガップさん

ウィルトン農園の農園主、ウィリアム・トンガップさんは、1996年から1999年まで日本に留学し地政学を学び、その後パプアニューギニアに帰国して鉱山採掘業に従事しました。2004年には修士・博士取得のため再び日本へ渡り、2011年まで滞在。その後、新設されたジワカ州に戻り、州知事として2期10年にわたり学校やクリニック、看護学校、橋や経済区を整備するなどして、人材の輩出や地域の発展に尽力されました。今では、政治から農園経営へとフィールドを移し、長年培った経験と日本とのつながりを生かして地域の雇用創出に取り組んでいます。

トンガップさんには5人のお子さんがいらっしゃるのですが、ご自宅に伺った際にはお子さんたちも流暢な日本語で話をし、私たちも「照り焼き」でおもてなしを受けるなど、パプアニューギニアにも戻られた今でも、日本での生活経験も大切にされています。



地域とともに歩むウィルトン農園

ウィルトン農園は約300ha、アカシアの木陰に何十万本ものコーヒーが植えられています。はじめて2024年に訪問をした際は、長い間メンテナンスがされていなかったこともありますが、地域の住民のみなさまのご協力を得ながら、雑草取りや木の剪定の真っ最中でした。水洗工場の整備を終え、農園内での加工も始まっていました。

トンガップさんが村に移動する度に、地域の方が笑顔で話しかける姿を見かけました。 農園を所有しているのはトンガップさんですが、トンガップさんの地域の住民全体で作り上げていきたいという思いがあり、それがちゃんと伝わっていることを感じさせる瞬間でした。今後は北側のワギ川沿いに大規模なウェットミルとドライミルを新設し、品質向上と雇用促進を同時に進める計画をしています。