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パプアニューギニア マッドマンコーヒー ウォッシュ A

マッドマン=泥男の伝承を持つ部族のコーヒー。力強いボディが特徴。

精製 ウォッシュ
標高 1,630m
品種 アルーシャ、ティピカ、ブルボン、カツーラ
入港月 2025年9月
乾燥 天日乾燥
規格 A
栽培・農薬の使用 栽培期間中、農薬、化学肥料不使用
梱包 30kg麻袋+グレインプロ
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マッドマン(泥男)コーヒーのストーリー
商品管理番号 UA18-250
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生産国:パプアニューギニア

生産地:東部山岳州 ダウロ地区 アサロ町 オネトレフォ村

生産者:シウェット プランテーションのみなさん

生産地概要:アサロ周辺の男性は15歳前後になると、竹などを編み込んで作る家の作り方を父親から教わります。その家を自分で作り、住み始めることが一人前の男になったと認められる証だそうです。

beans

精製方法:ウォッシュ

水分値:10.9%

欠点率:3.8%(11.4g/300g)

豆色:グリーン

スクリーン:Sc17以上:44.5%、Sc16:31.5%、Sc15:17.5%、Sc15未満:6.5%

  • おすすめ焙煎度 :ハイ~フレンチ
  • フレーバーノート:nuts, sugar, citrus, caramel, spice, chocolate

Light Roast(浅煎り)
ナッツの風味に、砂糖のような柔らかな甘味を感じます。柑橘系のニュアンスもあり、冷めてくると少しだけマンデリンのコーヒーのような味わいを感じました。

Medium Roast(中煎り)
シトリックな酸味がわかりやすく出てきます。焦がしキャラメルのようなすこしほろ苦い味わいも特徴です。

Dark Roast(深煎り)
キャラメリゼしたナッツやスパイスのようなニュアンスです。がつんとしたボディで、飲みごたえのあるコーヒーに仕上がります。

2024年ご好評をいただいたマッドマンコーヒーが今年も入荷しました。昨年より、酸味と甘味が一段階レベルアップしたような印象を受けました。酸味はありながらも甘味との調和があり、ボディのしっかりしたコーヒーです。2ハゼ程度まで焙煎を進めることで、より一層ボディや甘味のあるコーヒーとしてお楽しみいただけます。品質は昨年並み。より甘味が乗っている印象です。

軽度の虫食い豆や欠け豆は若干目立ちますが、そのポテンシャルは今回のロットでも十分に感じていただけるクオリティです。

今年も麻袋には生産者さんたちの地域の逸話、マッドマンの伝統的な仮面をプリントしました。インパクトのあるデザインです。合わせてご注目いただけると幸いです。

マッドマンの血を引く農園主

シウェット・プランテーションの農園主ピーターさんは、マッドマンの血を引く民族系の一つ、オネトレフォ族の出身です。1953年に彼の祖父が始めたこの農園は、現在約45ヘクタールの広さがあり、周辺の民族や氏族ごとに16のブロックに区画分けされています。

ピーターさんは、それぞれのブロックの管理を地元の人々に任せ、コーヒーの販売先の選定も含めて裁量を与えることで、皆が「自分たちも農園主である」という意識を持てるよう努めています。とはいえ、多くの人々は信頼を寄せるピーターさんが所有する加工場に、自らの意思でチェリーを持ち込んでいます。



手を抜かない

彼らの農業は非常に丁寧で、コーヒーの木はアカシアの木陰の下、2メートル四方の間隔を空けて整然と植えられています。雑草の管理も怠らず、緑肥をすき込むことで土壌の栄養もしっかりと維持されています。

黒々とした肥沃な土は、何でもよく育ちそうな力強さがあり、小規模な区画でもカットバックが適切に行われていることから、地域全体で木の管理が行き届いている様子がうかがえます。



泥男=Mudmanの逸話

このコーヒーが栽培されているアサロという土地にはこんな逸話があります。


アサロではその昔、ほかの民族との戦いが絶えなかった。勝利しては、相手のブタを奪い取り、女性を奪い取り、逆に負けると全てを奪われた。そんな日々を過ごしていたある日。強い部族が村を襲った。彼らの強さは予想以上で、こりゃたまらんと村人は逃げたが、逃げ遅れた一部の村人は命からがら沼の中に体を埋め、全身泥まみれになった。泥から頭を出し息を殺して相手の部族たちが通り過ぎるのを待つ。敵は目の前にいる。強豪部族は彼らの逃げ足を追ってきたが、沼のそばでその足跡が消えていることに驚き、混乱する。泥の中で息を殺しながら待つ彼らが見えていないのだ。



「よし、今ならば敵の意表を突くことができる!さぁ戦おう!」勢いよく泥から飛び出すと、強豪部族は慌てふためき、泥のお化けが襲ってきたと勘違いした。消えた彼らの代わりに、いきなり泥が襲ってきたからだ。敵は退散、泥にまみれた村人たちは勝利した。こうしてアサロの村人たちは、恐怖を利用して敵を追い払うことで戦いを避ける手段を覚えた。泥で体を覆い、粘土や石など身近にあるもので恐ろしい仮面を作ることで、村を敵から守るのだ。そんな逸話にちなんで、この村の人々は「泥男(Mudman)の部族」と呼ばれるようになった。