トバ湖が作り出す恵みの循環
スマトラ島にあるトバ湖は、東南アジアで最大の面積の湖です。日本の琵琶湖の1.6倍ほど大きく、水深も500mほどと深く、まるで海のようです。今から7万年以上前の太古の昔に、トバ火山の巨大噴火により現在のカルデラ湖が形成されました。山の上部が噴火で無くなり台地となったこの地には、コーヒーの生産をメインとしている農家さんが数多くいます。
コーヒーの栽培に欠かすことのできない豊富な雨は、海からだけでなく広く深いトバ湖からも雲が出来ることにより確保されています。台地の上に降った雨はやがてトバ湖に戻り、また雲を作って雨を降らせます。こうした循環が豊かな生態系を生みだしており、トバ湖による恵みと、その循環をとめないことの重要性を感じています。