インドネシア クリンチマウンテン アジズさん マイクロロット ハーバルソーダ

コーヒーの果汁「モスト」のうまみと爽快感

精製 モスト(コーヒー果汁)を使用したアナエロビック ウォッシュ
標高 1,500m
品種 シガラルタン・アンドゥンサリー
入港月 2025年1月
乾燥 ビニールハウス+スロードライ
規格 G1
栽培・農薬の使用 混植栽培
梱包 小分け販売のみ
商品管理番号 UA98-251
  • 生産地 ▾
  • 生豆情報 ▾
  • 焙煎度と香味 ▾
  • 品質担当コメント ▾
  • 生産地の詳細 ▾
map

生産国:インドネシア

生産地:スマトラ島 ジャンビ州 クリンチマウンテン周辺

生産者:アジズさん

産地担当コメント:インドネシアスマトラ島の南西部にある、知る人ぞ知るコーヒーの産地、クリンチマウンテン。霧がかかったかと思うと青空が顔をのぞかせ、晴れたかと思うと雨が降る、天候の変わりやすい地域です。
近年「コレクター」という精製加工に特化した生産者業者さんが、クリンチマウンテンのコーヒーの新興に大きく貢献しています。本ロットの生産者、アジズさんもその一人です。

beans

精製方法:モスト(コーヒー果汁)を使用したアナエロビック ウォッシュ

水分値:9.7%

欠点率:1%(3g/300g)

豆色:Green

スクリーン:Sc18以上:24%、Sc17:16.7%、Sc16:24.5%、Sc15:16%、Sc14以下:18.5%

  • おすすめ焙煎度 :シナモン~フレンチ
  • フレーバーノート:citrus, herbal, cedar, soda

Light Roast(浅煎り)
甘さを含んだ爽快な香りが広がり、まるでシダー(杉)のような味わいを感じます。シュワッとしたラムネのような味わいです。ハーブらしい印象や柑橘系の要素も感じる、さっぱりとした飲み心地のコーヒーです。トニックウォーターと割って飲んでもおいしそうだなと思いました。

Medium Roast(中煎り)
引き続き、爽やかさや印象を感じます。焙煎度合いが増して、ハイカカオのような味わいも出てきます。

Dark Roast(深煎り)
深煎りでもすっきりとした印象はそのまま、そこに少し出汁のようなコクやうまみを感じます。モスト(コーヒーの果汁)がつくり出してくれている味わいなのかもしれませんね。

「モスト」とはコーヒーの果汁のこと。このコーヒーは一度タンクの中で嫌気性発酵させ、そのあとに他のタンクでの発酵中に出たコーヒーの果汁を利用し、一緒に漬け込み追発酵を行います。
果汁の中のバクテリアの働きにより、インドネシアならではのハーバルらしさに加え微発泡の炭酸ような明るさとアフターの余韻を生み出しています。嫌気性発酵によく見られる強い発酵感のあるコーヒーではなく、より繊細さのある上品なコーヒーです。冷めてもバランスを保ち、焙煎度合いに左右されにくい使いやすいロットです。
生豆の外観は主要な欠点はなく良好です。パルピング時のチップによると思われる部分的な発酵豆が見られますが、香味に大きな影響はありません。

隠れたコーヒーの生産地、
クリンチマウンテン

インドネシアのスマトラ島にあるクリンチマウンテン。標高3,000メートルを超え、現地で「神の永住地」とも呼ばれる美しい山で、国立公園にも指定されています。山の高さも、形もまるで富士山のようです。
そのクリンチマウンテンのふもと、標高1,500メートルほどのところでコーヒーが栽培されています。カユアロ地域、カユアロバラット地域、グニュントュジュ地域の3つにまたがる地域一帯がコーヒーの生産地です。
キャベツ畑の合間にコーヒーの木を植えられていたり、ミカンとコーヒーが一緒に植えられていたり、トウガラシの畑にコーヒーの木も植わっていたり、さまざまな農作物と一緒にコーヒーが栽培されているのが、この地域の特徴です。



「コレクター」の役割

インドネシアの生産地では、コーヒーチェリーを集め、精製加工を行う「コレクター」と呼ばれる生産業者がいます。高品質なものや高付加価値のあるコーヒー生産ができるかどうかはコレクター次第、といっても過言ではないほど、重要な役割を担っているのです。
コレクター自身がコーヒー農家の場合もありますが、チェリーは農家から集めて自分は加工に専念するというコレクターもいて、コーヒー生産のなかでの役割分担は多種多様。インドネシア特有の生産形態です。



コーヒー好きのつくるコーヒー

このコーヒーの生産者、アジズさんもそんなコレクターのひとり。農家さんからコーヒーを買って、日々加工の研究に励む日々を送っています。アジズさんをひとことで言い表すなら、根っからのコーヒー好き。いろんな加工を試みては、自分で焙煎・カッピングをして、美味しいコーヒーをつくることに没頭しています。
アジズさんの加工場には、嫌気性発酵用タンクがいくつも並び、温度計で逐一温度も計測、ビニールハウスで囲った乾燥棚には一面に、プロセスの異なるロットのコーヒーが広がっていて、とてもカラフルです。
ジャワ島出身のアジズさん。コーヒーと真剣に向き合うために、クリンチマウンテン周辺に移住しました。2015 年にコーヒー生産に関わりはじめ、2017 年から本格参入した、将来が楽しみな若き生産者です。