ラオスの大地が育む農業と、
コーヒー生産のはじまり
東南アジアに位置する内陸国のラオス。
メコン川沿いの平地では水田をつくり水稲(すいとう)栽培、山岳地域では焼畑を行い陸稲(おかぼ)栽培が行われ、自給的な農業が営まれてきました。
換金作物用として、北部の山岳地域では、トウモロコシやゴムノキの栽培が盛んになり、南部のボラベン高原では1980年代以降にコーヒー栽培が広がっていきました。
現在のラオスの国土の原形にもなった出来事、メコン川東側地域のインドシナ連邦への編入。これにより、失職したフランス人の植民地官吏が、ボラベン高原の中心部、パクソン地域に住みはじめ、ティピカ系のコーヒーの苗木を持ち込んだと言われています。
ラオス政府はコーヒーが外貨獲得の手段となることに注目し、徐々に量と質の向上を求めるようになっていきました。