ナイロビ水源の一部、水の豊かな場所
「キアンブ(Kiambu)」
キアンブ(Kiambu)という地名の由来には諸説あります。
この地域には多くの川や小川が流れ、水資源に恵まれた丘陵地帯が広がっています。
これらの支流の多くは、ナイロビ川の水源の一部を成しています。
この地域に古くから住むキクユ族の言葉(キクユ語)で「Ki-ambu」とは、「水の豊かな場所」や「湿地帯」を意味すると言われています。キクユ語では、「Ki-」が場所や地域を表す接頭辞としてよく使われ、「Ambu」や「Ambo」は「水」や「川」に関連する語として解釈されることがあります。
キアンブでは、ケニアの他地域と同様、20世紀初頭から植民地時代の農業開発の一環として、コーヒー栽培が始まりました。当初はヨーロッパ人入植者によるプランテーションでの栽培が行われていましたが、独立後は土地改革や農民協同組合の設立が進み、小規模農家によるコーヒー栽培が盛んになりました。
自分たちの土地でコーヒーを育て、協同組合を通じて製品を集約・販売するシステムが発展しました。現在では、キアンブはケニア国内でも有数のコーヒー生産地になりました。