♯10 FJO SARCHI White Honey

生産地 アラフエラ州 サルチ
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精製 ホワイトハニー
標高 1,000-1,400m
品種 カツーラ、カツアイ、ビジャサルチ
クロップ年 22/23クロップ
生産者 Orlich家のみなさん
乾燥 パティオでの天日乾燥、一部機械乾燥
サイズ 15up

INFORMATION

  • 梱包:30kg麻袋+グレインプロ
  • フレーバーノート:apple, tea-like, soft-body, brown-suger,cokkie

AREA NOTE

ウエストバレーは首都のサンホセから車で1時間ほどの場所に位置しており、アクセスの良いエリアです。ウエストバレーのコミュニティであるサルチは、ブルボンの突然変異種として知られるビジャサルチ種が発見された場所として知られています。また色とりどりの自然に恵まれた地域であり、その豊かさを象徴するようにカラフルな装飾を施されたカレータと呼ばれる牛車が人気で、それを目当てに多くの観光客が国内外から訪れる街でもあります。


BUYER COMMENTS

大統領の「ドン・チコ」が作った小さな農園が100年近い時を経て子孫に受け継がれ、丁寧で熟度の高い高品質なコーヒーがつくられるようになりました。ウォッシュドと違い水を多く使わないため、環境にも配慮されたホワイトハニープロセス。伝統と先進的な取り組みを融合させ生まれた、このホワイトハニーの精選方法ならではの甘さが際立つ味わいを皆さまに感じて頂きたく今回選びました。



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STORY

農園と生産者

農園名にもなっている、FJOとは創業者であるFrancisco Jose Orlichの名前から付けられています。Francisco Jose Orlichは実はコスタリカの第34代大統領。1962年~1966年の期間中コスタリカのトップとして活躍していました。任期中に起こったイラス火山の大噴火、それによって起こった農業被害の対応に走り回った功績から、民衆からは「ドン・チコ」の名前で愛された大統領でした。そんな彼は政治の道に入る以前、1928年にアラフエラ州サルチで小さなコーヒー農園をスタートさせました。これがFJO SARCHI農園のルーツです。その後規模を拡大していき、加工場を設立、当時は国内最大のコーヒー会社として成長していきました。現在はOrlich氏の子孫が運営を務め、輸出会社イーコムとのSMSプログラムに参加しながら、栽培活動の健全な継続や品質の向上に取り組んでいます。


精選方法

FJO SARCHI農園で完熟したチェリーは、すぐに併設するLa Gioriaミルに搬入され、まずはチェリーのまま12時間置かれ少し発酵を進めます。この発酵は、パーチメントにミューシレージや果肉の糖分が浸透しやすくさせるための処理であり、コーヒーの甘さを引き立たせるための味づくりの大切なポイントです。その後、パルパーにかけられ果肉を除去し、ミューシレージリムーバーによってミューシレージをほんの少しだけ残した状態になるまで処理を進めます。この処理からホワイトハニーはメカニカルウォッシュとも呼ばれます。その後はウォッシュとは異なり、発酵槽に入れない状態でパーチメントはパティオに広げられ、天日乾燥と機械乾燥を組み合わせて水分値が10.5%になるまで乾燥を行います。この精製は加工時に使用する水の量が抑えられるため、フルウォッシュに代わる方法として、取り組む加工場が年々増えています。


イーコム サスティナブル・マネジメント・システム(SMS)

SMSとは輸出会社イーコムがコーヒー産地で展開しているプログラム及び独自認証システムです。世界のコーヒー消費量は年々増加する中で、気候変動による減産の可能性など、近い将来、原料確保が困難になると想定されています。SMSでは、生産者さんへの農業支援や融資、認証取得などの様々な支援を通し、品質・生産性の向上を図り、持続的なコーヒー生産を実現させるための取り組みを行っています。

コスタリカにおいては農家さん達は後述する2つの大きな問題に直面しています。①生産者の高齢化と若者の農業離れ、②気候変動による生産性の低下。これらの問題は零細農家さんが多いコスタリカでは、自分たちの力だけは解決することが容易ではありません。この問題を企業(イーコム)が入ることで、持続可能なコーヒー生産を次のように支援しています。

①生産者の高齢化と若者の農業離れに対しては、担い手不足、人手不足で運営が困難になってしまった農園を10-15年後に農園主に返還することを約束の上借り上げ、元の農園主さんと一緒に農園の運営を行っています。SMSの力を使って労働力を確保するとともに時間をかけて農園のリノベーションを進めていきます。もちろん生産や運営については、元の農園主さんの判断が最優先とされており、イーコムが管理している間も農園主さんは意思決定することが可能です。

②気候変動による生産性の低下に対しては、世界中の生産地と提携をしているイーコムの情報のネットワークを利用し、その土地にあった栽培方法を、気象データ・土壌データ・品種をもとに、それぞれの農園に提案。化学肥料に頼るのではなく、土壌の力、品種の力・管理の徹底によって生産量を高めています。導入の際には農業技師を実地に派遣し、栽培方法や品種に関するトレーニングを農園主やそこで働くスタッフに対して行っています。

さらに、このプログラムによって安定的な生産ができるようになった農園は、品質向上をさらに発展させ、スペシャルティコーヒー市場を目指すことも可能です。今回紹介するラインナップは全て、イーコムの支援により立ち直り、次のステップとして高品質なコーヒー生産に取り組んだ、農家さん達が未来へ思いを馳せた豆なのです。

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