♯9 FINCA PATALILLO H15 Fully Washed

生産地 サンホセ州 アラフエリタ
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精製 ウォッシュ
標高 1,150-1,350m
品種 H15(17931×ET26A1)
クロップ年 22/23クロップ
生産者 Cloudio Castroさん
乾燥 パティオでの天日乾燥、一部機械乾燥
サイズ 15up
栽培・農薬の使用 ジェードグロウン

INFORMATION

  • 梱包:30kg+グレインプロ
  • フレーバーノート:orange,floral, black-tea, long-after,bright

AREA NOTE

PATALILO農園はコスタリカのセントラルバレー内首都のサン・ホセ近くのアラフエリタに位置しています。昔は数多くのコーヒー農園が点在したこの地域では、現在では、首都に近いということもあり都市化が凄まじいスピードで進んでおり、コーヒー栽培をやめてしまう農家も多い地域です。栽培環境としては、水捌けがよく、イオン交換性の高い火山性の土壌に恵まれた土地で、寒暖の差がしっかりとある冷涼な天候で、とてもコーヒー栽培に適した場所です。


BUYER COMMENTS

1,888年に設立された歴史ある農園ながら、新しいハイブリッド品種を区画ごとに管理し、パルピングの際に出る排水は浄化してから流すなど環境にも配慮した先進的なミルです。H15というハイブリッド品種、丁寧に作られたからこそ生まれるきれいな柑橘系の酸質とジューシーな甘さを感じて頂けます。今回1ロットだけのウォッシュドコーヒーをこの機会にぜひご賞味ください。



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STORY

農園と生産者

PATALILLO農園は、小規模農家さんが多いコスタリカでは数少ない大規模農園です。敷地面積は約40ヘクタール。H15を中心に、H1やMarsellesaなど、新しいハイブリットの品種をしっかりと区画を分けて生産しています。また、コーヒー農園に加え、自社での加工場を所有しており、収穫期になると地域で収穫された沢山のチェリーがPATALILLO ウェットミルに運び込まれます。設立は1888年と古く、各加工過程にプロフェッショナルなスタッフが専任で働いています。また地域の自然保護に配慮しており、パルピング後に出る排水をそのまま流さないように管理が行われてきました。その為、PATALILLOは現在環境への配慮からミルの新設が認められていない、フルウォッシュ工程に関しても特別に行うことができる、数少ない加工場です。


品種と精選方法

H15は研究品種17931とET26A1を掛け合わせたハイブリッドの品種です。別名Mundo Mexicoとも呼ばれます。さび病への抵抗力と乾燥に対する耐性がある品種で、気候変動によって降雨量の減少に悩まされる産地にとって新たな選択肢として考えられています。爽やかな柑橘系のフレーバーが特徴とされており、フルウォッシュのプロセスではその特徴を存分に味わうことができます。
農園で収穫されたH15のチェリーは自社のウェットミルへ運搬されます。フローター選別にかけられた後、チェリーはパルパーにかけられ果肉を除去されます。その後、発酵槽に約12時間入れられミューシレージを分解。綺麗になったパーチメントはパティオに広げられ、天日乾燥と機械乾燥を組み合わせながら水分値が10.5%になるまで5日~10日間かけて乾燥が進められます。出来上がったドライパーチメントはさらに1ヶ月以上のキュアリングが施されようやく出荷の準備に取り掛かるのです。


イーコム サスティナブル・マネジメント・システム(SMS)

SMSとは輸出会社イーコムがコーヒー産地で展開しているプログラム及び独自認証システムです。世界のコーヒー消費量は年々増加する中で、気候変動による減産の可能性など、近い将来、原料確保が困難になると想定されています。SMSでは、生産者さんへの農業支援や融資、認証取得などの様々な支援を通し、品質・生産性の向上を図り、持続的なコーヒー生産を実現させるための取り組みを行っています。

コスタリカにおいては農家さん達は後述する2つの大きな問題に直面しています。①生産者の高齢化と若者の農業離れ、②気候変動による生産性の低下。これらの問題は零細農家さんが多いコスタリカでは、自分たちの力だけは解決することが容易ではありません。この問題を企業(イーコム)が入ることで、持続可能なコーヒー生産を次のように支援しています。

①生産者の高齢化と若者の農業離れに対しては、担い手不足、人手不足で運営が困難になってしまった農園を10-15年後に農園主に返還することを約束の上借り上げ、元の農園主さんと一緒に農園の運営を行っています。SMSの力を使って労働力を確保するとともに時間をかけて農園のリノベーションを進めていきます。もちろん生産や運営については、元の農園主さんの判断が最優先とされており、イーコムが管理している間も農園主さんは意思決定することが可能です。

②気候変動による生産性の低下に対しては、世界中の生産地と提携をしているイーコムの情報のネットワークを利用し、その土地にあった栽培方法を、気象データ・土壌データ・品種をもとに、それぞれの農園に提案。化学肥料に頼るのではなく、土壌の力、品種の力・管理の徹底によって生産量を高めています。導入の際には農業技師を実地に派遣し、栽培方法や品種に関するトレーニングを農園主やそこで働くスタッフに対して行っています。

さらに、このプログラムによって安定的な生産ができるようになった農園は、品質向上をさらに発展させ、スペシャルティコーヒー市場を目指すことも可能です。今回紹介するラインナップは全て、イーコムの支援により立ち直り、次のステップとして高品質なコーヒー生産に取り組んだ、農家さん達が未来へ思いを馳せた豆なのです。

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