♯5 FINCA RIO GRANDE H1 Red Honey

生産地 カルタゴ州 パロモ・デ・オロシ
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精製 レッドハニー
標高 1,050-1,260m
品種 H1(サチモール×ルメスーダン)
クロップ年 22/23クロップ
生産者 Carl Jürgen Kitzingさん
乾燥 アフリカンベッド
サイズ 15up
栽培・農薬の使用 シェードグロウン

INFORMATION

  • 梱包:30kg+グレインプロorバキュームパック
  • フレーバーノート:apple, floral, honey,caramel,spicy,herb,sweet, good-body

AREA NOTE

主に7つある生産エリアの一つである、オロシ。コスタリカ国内に現存する最古のカトリック教会があり、歴史が息づく場所です。小さい町ながら、活火山の影響により2か所で温泉が湧いており、週末や休日には多くの地元民が疲れを癒しに賑わいます。オロシの街までは首都のサンホセから1時間ほどで着きますが、国立公園が近くにあるということで、周辺は緑豊かな大自然が広がっています。急斜面が続くような山岳地帯というよりは、なだらかな斜面で、標高もほぼ変わらないぐらいの1100~1250m前後の高低差となります。


BUYER COMMENTS

レッドハニーを中心に精製しているRio Grande農園。3種ほど品種別でサンプルをカップしましたが、どれも非常に香り高くまさにハチミツのような甘さが特徴的でした。使用されているのはいわゆるハイブリッド種ですが、丁寧に管理、加工がなされています。ハイブリッド種はティピカやブルボン等の原種と比較すると香味が落ちる、と思っている方にこそ試していただきたい、原種に劣らない豊かな味わいをお楽しみください。



ご予約数量に応じてのお値引きがあります

※オプションとして+70円(税抜)/kgにてバキュームパックでのパッキングが可能です。備考欄にてご依頼ください。


STORY

農園と生産者

農園主のカール・ユルゲン・キッツィング​​さんは御年90歳。彼のコーヒーキャリアはトレーダーとして始まりました。1932年に生まれ、25才の時に、ヨーロッパ向けにコーヒーを輸出することを開始、彼のユニークなビジネス方法は、ヨーロッパ中のコーヒーロースターに注目されることとなります。それは、「信用」に重きを置いたビジネス。つまり、ビジネスでは当たり前の売買契約書といった書類上での手続きを取らずに、お客さんをコスタリカの農園に連れていき、実際に農園を見てもらい、クライアントに実体験として感じてもらうことで、信頼関係を築き、その信用を武器にビジネスをおこなってきたそうです。産地を体験してもらうことが、何よりの営業になるということを誰よりも理解していたからできたことだと思います。1994年、トレーダーとして引退するタイミングで、自分の人生彩ってくれたコーヒーと関係を続けるために、オロシに農園を購入。現在でも、農園主として働いています。また、2012年ごろには、私たちのパートナー輸出会社(イーコム)の支援を受けて研究品種を導入、この農園を次世代に継承していくための取り組みを進めています。


品種と精選方法

H1は、サチモールとルメスーダンを掛け合わせた研究品種で、別名セントロアメリカーノとも呼ばれています。栽培適応範囲が標高900m~1,600mと広いこと、矮小種でさび病耐性がある為、管理や収穫がしやすく広くコスタリカで育てられている品種です。柑橘系のフレーバーが出やすいのも特徴で、レッドハニーやナチュラル、アナエロビックなど様々な精製に対応すると言われいています。
このH1のチェリーを手摘みで完熟したものだけを摘んでいき、トレスリオスにあるパタリージョウェットミルへ運搬されます。フローター選別にかけられた後、チェリーはパルパーにかけられ果肉を除去されます。この後アフリカンベッドにミューシレージが付着したままの状態でアフリカンベッドに展開され、水分値が10.5%になるまで8日~10日間かけて乾燥が行われます。ハニーの乾燥のポイントは棚に広げる前の下準備。パーチメントの大きさによってミューシレージの付着の具合も異なり、乾燥のスピードに差が大きく出てしまうため、SMSプログラム下のコーヒーはパルピング後、パーチメントの大きさごとにサイズ分けが行われます。こうしてサイズ分けされたことにより均一に乾燥が進み、乾燥不十分による品質の低下を防止しています。


イーコム サスティナブル・マネジメント・システム(SMS)

SMSとは輸出会社イーコムがコーヒー産地で展開しているプログラム及び独自認証システムです。世界のコーヒー消費量は年々増加する中で、気候変動による減産の可能性など、近い将来、原料確保が困難になると想定されています。SMSでは、生産者さんへの農業支援や融資、認証取得などの様々な支援を通し、品質・生産性の向上を図り、持続的なコーヒー生産を実現させるための取り組みを行っています。

コスタリカにおいては農家さん達は後述する2つの大きな問題に直面しています。①生産者の高齢化と若者の農業離れ、②気候変動による生産性の低下。これらの問題は零細農家さんが多いコスタリカでは、自分たちの力だけは解決することが容易ではありません。この問題を企業(イーコム)が入ることで、持続可能なコーヒー生産を次のように支援しています。

①生産者の高齢化と若者の農業離れに対しては、担い手不足、人手不足で運営が困難になってしまった農園を10-15年後に農園主に返還することを約束の上借り上げ、元の農園主さんと一緒に農園の運営を行っています。SMSの力を使って労働力を確保するとともに時間をかけて農園のリノベーションを進めていきます。もちろん生産や運営については、元の農園主さんの判断が最優先とされており、イーコムが管理している間も農園主さんは意思決定することが可能です。

②気候変動による生産性の低下に対しては、世界中の生産地と提携をしているイーコムの情報のネットワークを利用し、その土地にあった栽培方法を、気象データ・土壌データ・品種をもとに、それぞれの農園に提案。化学肥料に頼るのではなく、土壌の力、品種の力・管理の徹底によって生産量を高めています。導入の際には農業技師を実地に派遣し、栽培方法や品種に関するトレーニングを農園主やそこで働くスタッフに対して行っています。

さらに、このプログラムによって安定的な生産ができるようになった農園は、品質向上をさらに発展させ、スペシャルティコーヒー市場を目指すことも可能です。今回紹介するラインナップは全て、イーコムの支援により立ち直り、次のステップとして高品質なコーヒー生産に取り組んだ、農家さん達が未来へ思いを馳せた豆なのです。

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